【 太田和彦、居酒屋ヘリテージ 】 太田和彦著、居酒屋遺産の西日本編にて19ページに渡り掲載された所謂、”日本最高の居酒屋”という称号が与えられる益田、田吾作。実は益田には石見空港があるので、東京からだとそう遠くはないのかもしれない。関東の人にとって遠いこのエリアの海域の魚が食べられる、となれば尚更である。空港から市内中心部までもとても近いので、我々が思うよりもよほど便利だが、大阪から行けば6-7時間は普通にかかる場所である。遠い。 が、それだけの時間をかけて、この店が旅の目的として成立しうる店である。私の友人たちの何人かはそれぞれ、手間をかけて田吾作に行き”言葉にならぬほど最高だった”と言った。私はといえば何度か予約をトライしたけれどなかなかうまくいかなくて、今回ようやく満を持しての訪問であった。 台風が来ていたけれど。 台風が来ていてしかもお盆、という、益田の海が冷蔵庫。的な漁依存のお店には非常に厳しい日に訪れてしまった。本当にたくさんある生簀のほとんどは空っぽである。海域が荒れたらしょうがない。 が。そんなことは些細なことである。 予約していたカウンターに席を降ろす、最初からいくつかの小鉢が並べられている。それらの美味さが先ず、素晴らしい。特に煮締め。素材はそれぞれ違う鍋で炊かれたものを合わせている。自家製の豆腐、知り合いのこんにゃく、地物の野菜。手間をかけた一品。そういうところからスタートしていく。 全ての席がお任せで(この日は4500と5500円の2種)注文しているので、割と料理はわーっと出来上がり配膳されていく。この時間帯は厨房は大忙しである。食べる方も、温かいものは温かいうちに、刺身もできるだけ早く。となると忙しい。せっかく良いものが出ているので時間との勝負である。 それがひと段落するとようやく居酒屋らしくなってくる。そこからはもうずっと、最高の時間が流れている。これだけ期待して訪れて、その期待を上回る空気感というのは本当にすごいと思う。ただただ、感嘆の息を溢す。当然、素材はとてつもなく印象的だ。この日の鮑は今まで人生で食べた鮑の中で、一番印象的だったと言っていい。刺身はクエ、クロダイ、そして水蛸。タイは日本海なので好みでないが、クエとタコは最高だ。そして高津川、全国区の素晴らしい鮎。 驚くのは、それに合わせる酒である。田吾作。そしてどぶろく。どちらも素晴らしい。とくにこのドブロクは、蔵に作らせて味を決めて全量買取の、本当にオリジナルでここしか飲めない酒である。諸味の粒がぷちぷちのこり、シャープな酸がきいていて、本当にすごく美味い、この酒だけ飲みに来るのでも価値があるだろう。 とにかく良いサービスと気遣い、素晴らしい味と雰囲気。益田という町へのリスペクト。全てが最高だった。非常に変わったお店の作りだが、聞けばこの場所は4番目だそうで、創業当時は益田駅前にあったのだという。元旅館を全面改装している、とのことでなるほど、確かにこの大きな階段の作りや美しい張板の廊下は、そういう名残である。 島根のこと、益田のこと、たとえば蛤や、のどぐろのこと。ああ、この店が都会になくって、益田にあって本当に良かった。日本最高の居酒屋、と言われる店は、間違い無く私の中でもさすが、日本最高の居酒屋とはこれである。と、言わしめる素晴らしい酒場であった。
口コミ(27)
オススメ度:98%
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カワハギのアラ汁が最高に美味い!名物のイカ刺し、カワハギ刺し、ハマグリの酒蒸しと色々と食べたけど、旨味が凝縮されたアラ汁が優勝!
一年ぶり、2度目の島根県入り、お目当ては2軒です。一軒目は益田にある“田吾作”さんです。こちらでは、山陰の海の幸を目的に伺います。この日は“アカミズ(アコウ)”の入荷もあり、薄造りにしていただきました。その他にも、泳ぎ烏賊、サザエ、アワビ、飛び魚などいただきました。 #島根県 #益田 #居酒屋 #有名店 #山陰の海の幸 #アカミズ #アワビ
美味しいものを提供するということの人の優しさを感じられるステキな料理屋さんですね。 文字通り何でも美味しすぎです。
島根県益田市の居酒屋【田吾作」さん 太田和彦さんが紹介されたお店らしいです。 古民家を改装したようなお店。 中に入るとイカの生簀がどーん。 今年はイカの入荷が悪く活けのイカが食べれない日も多かったらしいのですがこの日はバッチリありました。 刺身定食2200円 活イカ刺身2200円 のどぐろ唐揚げ を注文。 念願の活けイカはいろんな部位があり コリコリぷりぷりな食感の所とねっとりとした部分があります。 イカの甘みもしっかりありすごく美味。 サービスもよくとても気持ちよいお店でした。 #島根県 #島根 #グルメ #島根グルメ #益田 #益田グルメ #田吾作 #居酒屋 #島根居酒屋 #益田居酒屋 #活けイカ