先日のランチは磯城郡田原本町阪手にある「麺処 ちゅるちゅる」にお邪魔しました。
こちらは、平成30年(2018年)6月28日にオープンした美味しい饂飩と蕎麦、甘味をいただけるお店です。
中でも饂飩には拘っていて、本場四国の小麦を使用し讃岐系のコシの強い饂飩が売りだそうです。
ただコシが強いだけではなく、柔らかい中に「もっちり」とした食感が特徴の饂飩で、店主の松村達也さんは大阪出身で、大阪と東京にてフレンチ歴5年、和食歴1年、饂飩に携わって7 年と多彩な経歴を持って、定食メニューも充実しています。
店内に入ると、コンクリートの打ちっぱなしの壁に木製のパネルを組み合わせたスタイリッシュな空間が広がり、ジャズが静かに流れています。
相変わらず居心地が良いお店です。
店内はお客さんが一杯で、私達が入った後も次から次へ来店されています。
何時来ても繁盛していますね。
奥の個室のテーブル席に座ってメニューを物色します。
暑くなると「あの饂飩」が食べたくなるんですよね…今日は実はソレ狙いなんです。
ここは色々なメニューがあって、尚且つどれも美味しいので、普段は選ぶのが一苦労ですが、今日は迷わず決めます。
本日、私は「カレーのおうどん」1000円を、連れ合いは「天ざるのお蕎麦」1500円をいただきました。
店内に流れるジャズの音色を愉しんでいると、先に連れ合いの「天ざるのお蕎麦」が供されます。
こちらは饂飩だけではなくお蕎麦も美味しいと定評で、これも美味しそうです。
カラッと揚がった天婦羅もとても良いですね。
続いて私の「カレーのおうどん」が供されます。
丼からは出汁の香りを伴ったスパイスの香しい香りが漂います。
カレー饂飩はこの香りが良いんですよね。
食欲が掻き立てられます。
良い香りに誘われて、先ずは少しトロミのあるカレー餡を口に含みます。
スパイスの刺激や香りの前に、魚介の和出汁がガツンと前に出て、その後にスパイスの香りと刺激が追いかけてきます。
これですよ、コレ、これが麺処ちゅるちゅるのカレー饂飩なんです。
カレー饂飩のお出汁は、スパイスに負けない強さの出汁が大事なんです。
その点、こちらの出汁は、鰹節や鯖節、ウルメ鰯節をブレンドして引かれ、香りが良く旨味が深くて美味しいんですよね。
正に「病み付き」の味ですね。
続いてはカレー餡が絡んだ麺を手繰り、一気に啜ります。
ズズッズッ
モッチリと柔らかな麺は艶があり、透明感のある綺麗な麺で、小麦の風味がふっくらと感じられカレー餡との一体感は抜群ですね。
カレー餡のスパイシーな味わいと、麺のツルツル「もっちり」とした食感の味わいに食感が溶けるように混ざり合い、ひとつになっていく…
後味にスーッと鼻腔を擽る香辛料の香り…
僅かに舌に残る辛味の余韻が、次の一口を誘います。
美味いですね。
こちらの饂飩は、コシよりも「もっちり」とした食感が強いのが特徴ですね。
日本の食文化の特徴一つとして「もっちり」とした食感を好む傾向がありますが、他国の食文化圏と比較すると、日本の「もっちり」が特別な食感であるらしく、これを的確に表現する言葉が外国語には中々無いそうです。
日本人が「もっちり」とした食感を好むのは、「餅」にその理由が求められるそうです。
「もっちり」とは、語感から分かるように、元々は「餅」に対する食感を表現する為の言葉であった様で、米から作られる「餅」の食感が前提としてあって、やがてその食感が他の食品にも広げられ「もっちり」や「もちもち」と表現される様になっていったそうです。
だから日本人は「もっちり」した食感を好むのですね。
カレーの香辛料と共に、身体に沁み渡る美味しいお出汁と饂飩です。
ツルツルと喉越しの良い麺に、カレーの餡がよく絡み、何時迄経っても熱々で、食べ進めると自然と汗が噴き出てきます。
具は牛肉に玉葱、そして薬味に青葱が添えられています。
別に炒められた玉葱はしんなりして、旨味と甘味がカレー餡に溶け出しています。
牛肉も沢山入れられ、これもカレー餡に旨味を添えています。
流石はお店名物の事はあります。
お箸が止まりません。
「もっちり」した麺と出汁、そして、カレーのスパイスの「マリアージュ」を堪能し、見事完食です。
あー美味しかった。
こちらのお店では、麺や出汁に至る迄全て手作りで、店主が拘りぬいた料理を提供されています。
饂飩以外にも、連れ合いがいただいた蕎麦やわらび餅などの甘味もいただけるので、次回来店した際にも、どれを選ぶか迷いそうですね。
本日も絶品のカレー饂飩をいただき、お腹いっぱいで美味しかったです。
ご馳走様でした。