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Le Tréfle

ル トレフル

予算
~5000円
~2000円
最寄駅
JR東海道本線(神戸線)(大阪~神戸) / 六甲道駅 徒歩2分(96m)
ジャンル
ビストロ フランス料理 ジビエ スイーツ
定休日
毎週水曜日

口コミ(22)

    【 唯一にして無二である事 】 彼らが目指しているというか、譲れない部分や大事にしている事が、本当の意味で最近腑に落ちている。彼らは三つ星でも働く技術があるし、現代的なテクニックも当然のことながら持ち合わせているが、そういうものを一旦超えてきて、彼らが出した料理人としての答えが、今、皿の上にある。 そういう事がとても腑に落ちている。過去にこのレストランで食べた全てのお皿を思い出す事ができる。お伺いする前にそれらを眺め、今日また、こうしてその日の記憶を羅列する。それらの料理は一期一会であり、昨日の料理はもう、今日は無い。それらがことごとく、常に前回を超えてきているのも感動的だ。 一人で店を始めたシェフが、兄弟子が加わりシェフ2人体制になり、1年が経った。1年の月日で、人は一人では面白く無いのだ、ということを肌で感じた、その料理の闊達さが経過を表している。面白く無い、というのは、人は一人の想像力に限界があるのだ、それは絶対的に。それは、1+1=2という数学ではなく、人は1+1=3だとか、そういう意味で。もちろん、最初の頃からこのお店はすごかった。ランチを食べてすぐにディナーを予約したぐらいの衝撃があった。しかし、振り返ればずっと、来るたびにそれを超えてきている。 「私、何度か泣きそうになりました」と、2件目に訪れた、どうでもいいワイン居酒屋で彼女は言った。 ナチュラルワインの勉強がしたいから一緒にどこかよい、お勧めのお店に連れていってください、と年末にお願いされた。彼らは東京浅草で、2021年に日本に2件しか無いクルド料理のレストランを始めたところで(日本人のクルド料理店はだから1件だけだ)ひょんなことから、お店でナチュラルワインを出す事になった。ちょうど新年の良いタイミングだからと、私にとってもとても大切で、刺激的であるレストラン、トレフルを予約して、4人で訪れたというわけである。 お皿の上は訪れるたびにシンプルになった。ハーブもほとんど散らさない。奇をてらった料理を作るわけでは無いし、ソースを描くわけでも無い。だがその料理の佇まいは本当に美しく、愛おしい。そして、この不思議な味わいはなんだろうか。どうしたらこうなるのかわからないほど、その味わいは定点がなく、かつ安定しており、無限であり収束した一点である。様々な要素がきっちりと一つに同化していて、様々な要素が際立っている。 料理を食べて泣く事がある。そこには料理人の料理への真摯な取り組みや、情熱があるからだ。彼ら二人が作る料理は、ただ官能的であるだとか、そう言ったことでは無い。彼らが積み重ねてきたあらゆる事の結果のディティールがそのまま、そこに存在している。 私、何度か泣きそうになりました。 彼女の言ったその一言は、このレストランへの最大の賛辞に違いないし、彼らが料理を通じて表現したい事が、ちゃんと伝わった証なのだと、思う。正直万人向きなお店では無いかもしれない。決して、わかりやすいお店でも無い。だが、彼女は人一倍の感受性で、それらをちゃんと感じ取れる人であった。 そんな心を震わせてくれるレストランがあって、私の大好きなシェフ2人が、今日もひたすらパリっぽい、美味しい料理を作っている。なるほど、彼らの料理はもう何かの延長線上にあるのではなく、彼ら自身のお料理になったのだ。ミシェルブラスでもセプティムでも、シャトーブリアンでももう無い。トレフル、という料理。それは彼らがたどり着いた、彼らなりの料理の本質というものが、ゆるぎなく存在しているからである。 だから、心が震える料理がそこにあるのだろう。

    JR六甲道駅からほど近いこちらで、前菜+パン+メインのランチ(2,000円)を頂きました✨ メニューは日替わりで Entree 前菜 倉敷石原農園さんの人参 ヴァッシー風 高知枝川 水田さんのトマトと釜揚げ新子のサラダ Plat メイン イカのセラート風煮込み 若鶏のソテーバスク風リ・ピラフ から 前菜は人参、メインはイカを選択。 どのメニューも素材を味わえるシンプルな美味しさでした。 2021.3.10.wed 12:00 #とにかくおしゃれ #六甲道ランチ #友人とランチ #ワインがたくさん #予約がベター

    六甲道のプチメゾン、ル・トレフル。この日も2品のプリフィクスデジュネを。 最初にコースとは別にフォワグラのテリーヌを追加、うーん、やはりここのは絶品、上品で嫌味のない脂。 アントレには仔猪をグリルしてパプリカのコントルノと共に。野趣溢れる前の仔猪肉はまだ荒々しくなる前のパワーを予感させる肉質。 メインはサーモンにレンズ豆、小松菜を添えて。シンプルだけに料理スキルがモロ出てくる素材。もう少し脂の乗ったサーモンが良かったかな。 シェフがフランス修行時代の先輩も期間限定で帰国してて、コラボメニューで参戦。息の合った動きは見ていて気持ちいい。シェフの想像力のぶつかり合い、昇華。

    【 料理の遺伝子 】 フェランアドリアが提示した素材への偏愛を、さらに昇華させたレネレゼピ。それとまた違う方法論をロマンチックに提示したアランパッサールの意思を受け継いだベルトラングレボー。現代を代表するシェフドキュイジーヌの思想はそのようにして受け継がれ、世界に、まばらに拡散してゆく。 例えばここにハマグリがある。今日市場からハマグリが入荷した時、彼らは新しい方から使う。なぜなら、その方が美味しいに決まってるじゃん!という、ごくごく当たり前の事である。当たり前であるが、なかなかそう言う発想はできない。(ギィマルタンも同じように、その日入った素材しか使わないと言っていたが、今はもっと調理段階にまでその思想が及んでいる、下ごしらえは極力直前までしない、だとか) その日、一番美味しいものを出す。それは限界まできわだてられた素材感である。健康な土で育てられた健康な野菜の味に、水耕栽培の野菜は味では勝てない。味の濃さとか、強さだとか。そう言う意味で言えば、一本釣りの神経締めという魚の処理方法がすでに一般的である日本に比べて、ようやくそういった魚が手に入るようになったフランスと比べると、我々は随分と魚料理の美味い国に生まれたものである。 などと思いながら、そういった系譜の原体験を持つ二人のシェフが、あみだくじにて”1人2皿作ります、合計4皿”という春らしいセッションをペアリングで楽しむ。 牛肉を藁で燻してミキュイにしたタルタルのような1皿目。そっとキムチが存在しているが、それは”発酵”というテイストの下支えとしている。絶妙なバランスで組み込まれていて言われなければ解らない。ロゼワインはロゼというには圧倒的にピンク色の微発泡である。井上シェフの師マチューはノーマ出身の一つ星シェフであるが、ノーマにおいて発酵の技術がすごかったと言い、そういった技術がこのトレフルにも流れてきている。いくつかの謎の瓶は、マチューがこのお店でプレイした時の置き土産だ。 緑のジュはアサリの出汁を使い、いくつかの葉野菜を組み合わせたものをシャバいソースにしている。イトヨリは皮目に砂糖を塗し、キャラメリゼのテクスチャーをだしているのだが、とにかくこの目に鮮烈な。これは、ヤマトシェフがベルナールロワゾーを模したものに違いなく、水の料理であり、カエルのスペシャリテへのオマージュであろう。ベルナールもまた、その弟子が遂に世界のトップに上り詰めた。ミラズールのマウロである。濃いオリがらみなオーストリーの白。 鰆はカリフラワーのスムーズなピュレとブールブラン。「最近コンベンクションオーブンは皿を温めるだけでもったいない」と言いながら、丁寧に厚い鉄板で火入れする、人妻の体温の、火入れで。瑞々しいカブの力強さ。太い鰆。甘く広がる海の味。シャルドネとは思えないシャルドネの絶妙な酸。 シャラン産の鴨ブレスト。ブラッドオレンジの季節、新玉ねぎ。焦がしたバターにそれを支える微量のガラムマサラのエッセンスは、二人の師でもあるイナキエズピタルトのやり方に似ている。言われなければ気がつかない、ほんのわずかな裏打ちが、料理は自由であると言う。初めてイナキの料理を食べた時に真っ先に驚かされるあの、スペシャリテのセビーチェの秘密の一つ。ヴィニヴィチヴィンチの赤。完全にパリらしい組み合わせ。ヴィンチは、最高。 ワインも野菜も肉も魚も、できるだけ生産者の顔が見えるものを。そう言う環境を整えてきた。それは確実に料理に反映されている。ワインだけオーガニックで素材はその辺の野菜、なんておかしいよね、うちはレストランだから。そう言うことを頑固にやる。見た目やテクニック的なことは今まで散々やってきて、その先にある、今やりたい料理とは、彼らの知っているテロワの提示である。 いつものように、アテ行きましょうと、肉リッチなパテと、即興のシンプルに野菜と塩漬けマグロ。今日の素材できょうの料理を作るので、コースにも固定メニューは無い。毎日あみだくじのセッションウィークは尚更である。 フランス料理という括りは、フランスにあるレストランではひとつの定型であり、ベルトランもイナキもそういうところに存在していないから、価値がある。フランス料理店、と言うにはあまりに多彩な世界中の素材やテクニックを余すことなく学び使ってゆく。レネもマウロも、同じベクトルにある。ノーマ東京のドキュメンタリーは、東京でしか出来ないことをするために徹底的な取材とロケハンを行ったことを映像化した。それは、完全に新しいノーマだった。 シェフ二枚看板は半年経って見事にいい具合のアジテーションを持ちながら、このレストランの魅力となった。行く度に、驚きに満ち溢れた楽しい時間が濃くなっていく。 相変わらず最高を超えてサイノコウ、である。

Le Tréfleの店舗情報

店舗基本情報 修正依頼

ジャンル
  • ビストロ
  • フランス料理
  • ジビエ
  • スイーツ
営業時間
定休日
予算
ランチ
~2000円
ディナー
~5000円
クレジットカード
不可

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住所
アクセス
                                        ■駅からのアクセス                        
                JR東海道本線(神戸線)(大阪~神戸) / 六甲道駅 徒歩2分(96m)
阪神本線 / 新在家駅 徒歩7分(510m)
阪急神戸本線 / 六甲駅 徒歩10分(750m)                        

                        

座席 修正依頼

席数

12席

(テーブル6席)

カウンター

(6席)

喫煙 不可
※健康増進法改正に伴い、喫煙情報が未更新の場合がございます。正しい情報はお店へご確認ください。
[?] 喫煙・禁煙情報について
個室

サービス・設備などの情報 修正依頼

お店のホームページ https://le-trefle-bistro.business.site/
Instagram https://www.instagram.com/le.trefle.808/
利用シーン デート、ランチ、ディナー、ご飯

更新情報

最初の口コミ
西馬愛
最新の口コミ
akira i
最終更新

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