桂離宮の近くで、一軒家の住宅を改装して造った蕎麦料理の店、玄関で靴を脱いで上がります。日本人は靴を脱ぐと落ち着きますな。 テーブル席もありますが、案内された掘り炬燵風の畳の席は、足元に床暖房が入り、大きな一枚の硝子窓に向かう形、杉の一枚板が天板で、その木目年輪を数えると、まあ樹齢百数十年というぐらいで、幕末維新の年代に育った杉だ。目の前に篠竹の目隠し。隣家の簾に一瓢が下がり風情を加えております。 先ず、八寸。本当に八寸の方形の柾目の杉板を敷いた竹籠に載せられて出てきました。写真左上の鯉のあらい、その鯉は井戸水の掛け流しで育ててあって、そのため川魚のくさみがないとのことなのであります。温泉の宣伝のような語り口をここで聞くとは思いませんでした。大抵の川魚は出荷前には、餌を与えず流水で過ごさせて川魚独特の臭みを抜く工夫をしてますので、殊更に説明するまでもないと思うのであります。 都伏見の澤屋まつもとの喉越しを愉しんでいると、メインの蕎麦が黒茶色の皿で、出てきました。皿の内側は表面が粗く、リムの部分には釉薬がかかっていて光沢があります。蕎麦は先ほどとはうって変わって御前蕎麦、更科系であります。簾の上に載せる必要のないほど、充分に水切りされていています。 蕎麦はエッジが切れていて、蕎麦つゆは少し濃いのではないかと片方の眉を下げたのですが、実は淡白な蕎麦つゆとの相性が宜しいことに気が付きました。 蕎麦を手繰っていると、蕎麦湯が運ばれてきました。それも、蕎麦湯の味が薄い場合に備えて新たな器に蕎麦つゆ、更に長葱、生湯葉などの一皿も出てきて、ここでもう一勝負を挑んできました。生湯葉には粒々が入っていて、柔らかな食感にアクセントを添えます。伺うと粟だそうです。粟には独特の香りと歯応えがありますますので、生湯葉に仕込むのは納得しました。 最後が鰻飯。小ぶりなお茶碗に蒸したもち米が軽くよそわれて鰻の蒲焼が載ってます。むっちりした餅米と濃い味の鰻、そして奈良漬がうまかった。 デザートは、日月をモチーフにしたのか、丸いムースと三日月のオレンジである。蕎麦茶のムースは口に運ぶと蕎麦茶の香りがして面白い。月と日の間にあるのは、蕎麦を揚げてホワイトチョコレートでコーティングした一品で、森永や明治製菓が出しても違和感はないくらいの完成度である。森永の小枝を想像して下さい。グリコのポッキーと比較するとチョコレートが勝っています。
Hitoshi Tanakaさんの行ったお店
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Brooklyn Parlor SHINJUKU
新宿三丁目駅 / カフェ
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おにやんま
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日本橋 天丼 金子半之助 日本橋本店
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すごい煮干ラーメン 凪 新宿ゴールデン…
新宿三丁目駅 / ラーメン
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六厘舎 東京ラーメンストリート
東京駅 / つけ麺
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本家 第一旭 本店
京都駅 / ラーメン
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つけ麺 五ノ神製作所
新宿三丁目駅 / つけ麺
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肉の大山 上野店
上野駅 / 洋食
- ~1000円
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Pizzeria e trattoria da ISA
中目黒駅 / イタリア料理
- ~2000円
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GURGAON
銀座一丁目駅 / カレー
- ~2000円
- ~4000円
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アンティーカ ピッツェリア ダ ミケー…
恵比寿駅 / ピザ
- ~2000円
- ~4000円
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銀座 佐藤養助
銀座駅 / うどん
- ~2000円
- ~2000円
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丸鶏 るいすけ
西新宿駅 / 焼き鳥
- 営業時間外
- ~4000円
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黒毛和牛バーガー BLACOWS
恵比寿駅 / ハンバーガー
- ~3000円
- ~4000円
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山東 1号店
元町・中華街駅 / 中華料理
- ~2000円
- ~3000円
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ジャッキー ステーキハウス
旭橋駅 / ステーキ
- ~3000円
- ~3000円
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あつた蓬莱軒 本店
熱田神宮伝馬町駅 / うなぎ
- ~4000円
- ~4000円
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青島食堂 秋葉原店
秋葉原駅 / ラーメン
- ~1000円
- ~1000円
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カフェ アクイーユ恵比寿
恵比寿駅 / カフェ
- ~2000円
- ~3000円
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麗郷 渋谷店
渋谷駅 / 台湾料理
- ~2000円
- ~4000円