
名古屋、東区、泉一丁目。オレンジタウンといえば、バブルの頃、夜な夜な芸能人がお忍びで逢瀬を愉しんだ場所。タクシー運転手さんでオレンジタウンと言って行けなきゃモグリだなんて言われたビルなんだそうです。
今も夜の闇にオレンジに輝きそびえるビル。
その二階にこのBAR un cedreはあります。
ラウンジのようなシート席と、オーセンティックなカウンターを併せ持つお店。
今も何処か儚き夢の跡のような空気が満ちています。
戴いたのは宮城峡。
ニッカの中では余市がスターとするのであれば、このシングルモルトは余市を支える月のような存在。
そう、儚い女性のような。
竹鶴はこの二つのシングルモルトの原酒が絡まりあうことであの複雑かつ奥深い味が生み出されているのは、どこか男女の交わりのような、そんな気持ちになるのは僕だけでしょうか?
ウィスキーにエロスを感じながら、今宵も蒼く夜が更けます。