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「刻み鴨せいろ」を頂いた。手で持つことのできないほど熱い蕎麦猪口に細切れの鴨肉と輪切りの葱、そして鴨の脂が浮かび、甘い香りが漂ってくる。鴨の旨味が蕎麦の舌触りと合う感じがする。肉を細かく刻んで脂を多く蕎麦つゆに含ませることがポイントなのだ。開発に三年もかけたというが、多くの蕎麦屋で追従する店が少ないのは製造方法が難しいからかもしれない。 以下はご参考まで: 西荻窪に本むら庵という日本蕎麦屋がある。私が子供の頃はカレーも出す普通の街の蕎麦屋だったが、ご主人が一念発起して蕎麦の産地、保存方法など徹底的に味を探求して必ずガイドブックに載る蕎麦屋になっている。 そして、この店も川崎駅から少し歩く住宅街にあって普通の店構えなのであるが、引っ切りなしに客が来て、店内に順番待ちの椅子もあるくらいだ。研究熱心なご主人は蕎麦の材料だけでなく他店のメニューも研究していて頭が下がる。私は偶然にも最近に「平沼田中屋」で「刻み鴨せいろ」を食べたところで、この店のお品書きにその店名とともに紹介されていたので注文してみた。