【 こんな店あったら良いな、そのまんま。】 ワインとちょっと面白いお料理のお店。ワインはいく種類かを並べて説明をしてくれる。お料理は、明らかにメニューを見ると少し捻りが効いていて、実際に出てきたそれらは更に捻りが効いている。 お店は明るくカウンターも広い。オープンキッチンで天井高が高く抜けが良くて気持ちがいい。とにかくあらゆる部分で、居心地がいい。 もちろん私が初めてのレビューとなる。何故なら、私が訪れた日がグランドオープン二日目、という出来立てのほやほやだったからだ。まだグーグルマップにも載ってないし、電話も引けてない。 オーナーシェフの佐保さんのお料理は、ポップアップで作っていたものを見ていたし、彼が勉強のためオープン前に食べ歩きまくっていたお店の選び方も、インスタで見ていて私好みだろうなと思っていたので、オープンするのを楽しみにしていた。 さて、先ずはフランスのワイン。何本か並べて説明してくれるのだが、ジャケットも味の説明ももう、これしかないよという選択。エロすぎてモダンな香りがプンプンするワインで、注ぐとかなりの濃い色。飲んでみるとちょっと背筋がゾクっとするタイプの白で、インパクトがすごい。果実味が炸裂した後嘘みたいに消え去る、そんなパワーのあるワインだ。濃いけど甘くはない。後味が切れてるのでシャープに感じる。現代的ヴァンナチュールらしいうま味で、こう言ったものを揃えているのが素晴らしい。多少飲み慣れた人でなければその、驚きはさらなるものだろう。 エチケットのエロさとその味だけで、もうその席を愉快にさせるだけの力がある。 次のワインはチャラチャラした動物のエチケットだ。女の子が可愛いからこれ!なんていうようなものなのだが、佐保さんもこれ新潟なんですけど騙されてみてくださいよ。という。アナグマの、エチケット。日本のワイン?といぶかしながら飲んだそれは、スムーズで硬質な赤。ん、なんだこれ?と思ってぶどうを確かめたらなんと、サンジョベーゼだった。新潟で。サンジョベーゼをどうやら真面目に作ってる人がいる。これは、まさしくトスカーナ的なビオ味で、本当に驚いた。どちらかというと難しいブドウの品種だと思うが、とてもうまくできている。 お料理もまた、楽しい。イチジクと生ハム、モッツァレラはぶつ切り系のボリューミー。カプレーゼみたいなものではなく、カナダのオーガニックレストランなんかが出すようなアプローチ。ウフマヨはトリュフオイルに生胡椒。揚げ春巻きと名のついたお料理は、実は全く春巻きなどではなく、モロッコのブリワットと言われるものだ。 マスカルポーネはブランデーと練って、黒豆をコーヒーで炊いたもので和えてある。チキンの煮込みはターメリックを使いスパイスの効いた中央アジア風だ。ピクルスは桃と、コリンキーという生食できるかぼちゃである。 ワインのお値段がボトルで3500円から6000円ぐらいと、ちゃんと幅をもたせてある。一品が350から1番高いもので950円。量もしっかりあって、とにかく何もかもが、ちょうど良い。 とにかく注文した全てが、サーブされるとその対象に対しての会話が必ず生まれる、というのが素晴らしくて、結局僕らは閉店でーす、のお時間まで楽しく過ごしてしまった。 この空間にこのクオリティで、このお値段。これで流行らなかったら、世の中まじでどうかしている。佐保シェフの柔らかい人柄とインテリジェンスな料理へのアプローチを、是非たくさんの人に楽しんで頂きたい。 そうそう、ちょっとした立ち飲みスペースもある。そんな使い勝手抜群のお店である。
口コミ(17)
オススメ度:96%
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念願叶って来れました。幸運にも当日の予約が取れてラッキー!いい感じのつまみといい感じのワインがあります。背もたれがないので、背筋を伸ばしてワインを楽しみたいところ。
写真と本文をすべて表示ほんわりとした温もりを感じる店内。 金曜日なので予約がとれないかなと過ぎる不安をよそに、前日のお電話で窓側席の予約ができました。 ワインのセンスも良くて、オーダーしたお料理に合わせていくつか提案していただき、またお食事もお酒もさらに進むという食欲エンドレスになりました。
写真と本文をすべて表示【 私の好きなもの 】 私が好きなものの中の一つはワイン。お酒は全般的に飲みますが、そのなかでの、全体的な味の理解度が一番高いのがワインだと思います。非常に幅広い味の中で、なんとなく自分の好みのものを、数多あるワインボトルから引き当てるだけの手がかりを見つけられる、そういう感じです。 何故この話をしているかというと、Niruは、とても面白い私好みのワインを揃えていることと、お料理が非常に独創的であること、そして、その翌日に横浜トリエンナーレに行ったから、です。 Niruのワインはオーガニック。この日グッときたのはこの1枚目の写真のジャケと、シャインマスカットを使ったひとみワイナリーの白の味。実に、現代的な膨らみのある果実を感じるボディなのですが、後味に甘みがほとんどないというキレのある、素晴らしい出来栄えでした。最近アルザスあたりの白なんか特にそうですけどこの、果実味のある濃厚しかし、甘みは極力抑えている、というのが一つのトレンドだとおもいます。 そういうワインを置いているNiru。シェフの佐保君の入れているワインはどれも、非常に興味深いものばかりです。そしてお料理。私の大好きなウフマヨ、モロッコハイブリッドのブリワット、マスカルポーネとコーヒー黒豆。どれも素晴らしい。特に”鳥の胸肉のレモン煮込み”は、娘もかなりの驚きをもって美味しいと申しておりました。聞けば、鶏肉とレモンを塩麹に一旦漬け込んでいると、実はなかなかに手間がかかっております。 渋谷と恵比寿の間にあって、ちょっと落ち着いた空気があるのも良いのです。開店してから1年頃からじわじわと媒体に紹介されてきて、かなり人気も出てきている様子。それもそのはず、このワインとこのお料理、そして気軽なスタイルと、いい距離感のカウンター。もう、申し分なし。 実に素晴らしいなとおもっていたら、最近では結構予約の入る人気店になっているようで、私が押さずとも良いかとも思いましたが、 そこは、シェフとの仲、というものもございまして。ぜひお勧めしとうございます。
写真と本文をすべて表示煮込み料理の店でNiru。 お洒落な外観としみじみ美味しい料理に魅了されました。 ウフマヨ トリュフソースとビールでスタート。ウフマヨネーズは茹で卵にマヨネーズをかけたフランス家庭料理。トリュフソースの香りが良いですね〜。ビールなら、後で頼んだ、ちぎりフライドポテト魚醤バターがバッチリ。皮付きポテトの食感と香ばしいソースが冷えたビールにピッタリです。 ラタトイユも何もかも美味しくいただきました。 ビール→白ワイン→赤ワインとすすむのですが、赤にカーブドッチがあってビックリ。新潟のワインです。 こちらのお店、高価なワインというより、お手軽で美味しいワインを揃えている様です。 シメは鶏もも肉の塩レモン煮込み ターメリック風味。クスクスを付けていただきました。もも肉の弾力のある肉質を残しながら柔らかく煮込まれています。爽やかなソースと共にクスクスにかけて、、、あぁ美味しい。 これは良いお店に巡り合いました。
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