キッチン・ボン

店があることは知っていて、営業しているところを見た事がなく、ある日18時過ぎに店の前を通ったら、空いてたので迷わず入店。 同僚と2名で入店。 カードは使えない雰囲気。 財布には一万円札1枚。 檜の無垢のカウンター。 70歳は過ぎてそうな、厚化粧のマダム。 山高帽が似合う、お年寄りのシェフ。 カウンターに座ろうとしたら、テーブル席に、なかば強制的に案内され、とりあえずビールをオーダー。 瓶ビールを飲みながらメニューを。 ヤバイ！ タンシチュー5500円。 エビフライ5000円。 ボンサラダ2700円。 想像がつかない、舌平目のミカドなるメニューが4000円くらいはしたような。 アワビサラダは10500円という強烈なプライス。 赤いギンガムチェックのテーブルクロスはビニールのカバーが掛けられ、ペタペタした感触。 ビビりつつ、ボンサラダとハヤシライス2800円と、カニクリームコロッケ2800円をオーダー。 ハヤシライスの付け合わせという、漬物、福神漬けが出てくるが衝撃の旨さ。 カニクリームコロッケの中身のベシャメルソースは、どうやって作っているのか想像できない次元の味わい。 多分味覚も失ってしまっているだろうご高齢なシェフは、舌の感覚で料理を作っている次元を遥かに凌駕し、長年の経験によるいぶし銀のような輝き。 ぜひ堪能してもらいたい名店。 営業時間は、1時間15分しか空いてないという幻のような店。