菊寿司

きくずし

予算
~1000円
~1000円
最寄駅
西武池袋線 / 桜台駅 徒歩9分(710m)
ジャンル
寿司
定休日
不明
03-3992-0560

【町寿司の世界】 過日の町の寿司屋。 寒さも一入、底冷えで雨もまじる三月半ば。 暮れなずみ、すべりのよい引き戸をカラカラと 開けると、笑顔の女将さんがお出迎え。 少し遅れ、大将がパリッとした白の上っ張りを 纏って、奥からカウンターに姿をあらわす。 「ゆっくりしていって下さい」という口上に あぁ… 帰ってきたんだなぁという感が深まる。 さっそく、瓶ビールを呑み、シャキシャキの 白魚に、肉厚なタコをつつき、ツレを交えて 大将、女将さんと四方山話に花を咲かせる。 酒を日本酒にきりかえ、刺身をもらう。 ねっとりとしたイカに、水気のない鮪の赤身、 とろっとした口どけの中トロ、こりこりとした さよりに、隠し包丁がはいりプリプリのタコ、 もっちり肉厚な石鯛。 この時期は貝も旬、盛り合わせてもらおう。 ほっき貝にホタテ、そして、ひもきゅう。 このひもきゅうがまた、なんとも憎い。 紐胡瓜、赤貝のヒモと胡瓜を芯とした 細巻きで、弾力のあるヒモと、シャキシャキの 胡瓜の食感の違いに、香り高い海苔の風味。 酒呑みにはこたえられない。 ここらで、穴子を炙ってもらい、山葵に 塩をまぶし、ポイッと口に放りこむ。 表面は香ばしく、なかはふっくら。 淡白な味の奥に旨味の芯があって、日本酒も 拍車がかかり、すっかり夢見心地になり握りを。 酢じめの塩梅がいい小肌に、香りよく臭みの ない鯵、穴子は二種、塩と甘さのあるツメでと 豪奢にいただいた。 ついで、ぷりぷりの海老、プチプチと弾ける いくらに、鮪は駆け上がるように赤身に始まり 中トロ、大トロ、大盤振る舞い! ガス釜で炊かれ、ふっくらとしたシャリは、 赤酢の塩梅に、一粒一粒のほぐれもよく、 ネタに寄り添う、名人芸を想わせる。 そして、しめはトロたく。これを食わなきゃ、 しめられない。ねっとりとしたトロに、沢庵の カリっとした食感が渾然一体となり、磯の香り パリッとした歯ざわりの海苔ががっぷり四つ。 あぁ… うまかった… 酒もアテも人もよし。 やっぱりここは底抜けに気持ちがいい。 洗いざらしのような、よどみのない凛とした 空気は、大将と女将さん、二人の実直なお人柄 そのもののようだ。この桃源郷でいただく アテに握り、酒は何にもかえ難い魅力がある。 町に永く根付き、つっかけ姿でふらっと行ける 寿司屋というのは庶民の味方、町の宝だ。 ここは三月の下旬から、しばし休業。 落ち着いたころに店をあけていただき、 その折には、お二人に逢いに駆けつけよう。 新江古田 町寿司

Hirotaka Kawasakiさんの行ったお店

菊寿司の店舗情報

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予約・問い合わせ 03-3992-0560
ジャンル
  • 寿司
営業時間
定休日
予算
ランチ
~1000円
ディナー
~1000円

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住所
アクセス
                                        ■駅からのアクセス                        
                西武池袋線 / 桜台駅 徒歩9分(710m)
都営大江戸線 / 新江古田駅 徒歩12分(900m)
西武池袋線 / 練馬駅 徒歩13分(980m)                        

                        

03-3992-0560