
Lienは池尻大橋の気軽なフランス料理店だ。流行っており、本店の近くと虎ノ門ヒルズにも支店が在る。
店内は4人掛けのカウンターとテーブル3卓。調理二人、接客一人で回している。内装は白い壁と焦げ茶色の木を組み合わせたシックな雰囲気。
メニューは皿数に応じて四つもコースが有る。また、前菜と主菜には多数の選択肢が有る。上から2番目のコースを選択した。
アミューズ ブーシュの一皿目は、複数の品を盛っている。それぞれ良質。
アミューズ ブーシュのニ皿目は、メロンのガスパッチョ風。上品で微かな甘み。
前菜の一皿目は「海老のブランマンジェとホタテ貝と甘えびタルタル インゲンのサラダ」。甲殻類の旨みが広がる。
前菜の二皿目は「青森県天然ポルチーニ 天然タマゴダケ 青森県産リゾット米 イベリコチョリソー」。チーズにも支えられて、ポルチーニは良く香っている。ポルチーニとリゾットが絡み合った食感も良い。
魚は甘鯛。鱗を松笠焼きにした焼き方は的確。
肉は「北海道白糠町産 エゾ鹿モモ肉のロースト」。レアに近い焼き方。旨みが有るが獣性は感じない。肉汁や赤ワインから作った思われるソースは、定石通りだが美味しい。
デセールは「青森県産リンゴのカクテル仕立て」
リンゴをムース、コンポート、ソルベと複数の方法で調理し、複雑な味わいを生み出している。
最後はハーブ ティーとお茶菓子で。
料理に創作色は薄く、全般的に正統的な調理で、質も高い。質を鑑みると料金は割安に感じられ、流行っているのに納得。