エスキス

ESqUISSE

予算
~30000円
~15000円
最寄駅
東京メトロ銀座線 / 銀座駅 徒歩1分(80m)
ジャンル
フランス料理 チョコレート ゼリー お土産
定休日
毎週日曜日
03-5537-5580

僕はいままで、鮎のなにを見てきたのだろうか。 一口食べて唸り、考えた。 鮎を西洋料理で出すのは難しい。いや日本料理だって、岐阜「泉屋」の泉さんが焼く塩焼きを食べてからというもの、「知る悲しみ」を得てしまって、なかなか満足がいくものに出会えない。 大方が焼き足りなく、泉さんのように「鮎自身の脂で揚げるように」焼かれてはいない。 日本料理でそうなのだから、西洋料理ではなおさら難しいのかもしれない。と、勝手に思っていた。 今までは唯一、「ラブランシュ」田代シェフが作られた、「鮎のコンフィ」だけが素晴らしいと信じてきた。「エスキス」の新作である。少し辛めのガスパチョに泳がせてから、半日干した鮎は、尻尾部分はカリッと焼き、頭に近い部分は、微かに肝ソースを挟んでズッキーニの花でくるみ、しっとりと焼かれている、傍らには、頭の揚げたものと肝のソース、オゼイユのソース、ズッキーニ。 尻尾部分は香ばしく、鮎の命が爆ぜるような凛々しさがある。しかし、花に包まれた部分は、逆に命の脆弱さを感じる、繊細な甘みが忍んでいる。 川面から飛び上がる鮎のたくましさと、清流の中に潜み、たゆたいながら、ひっそりと獲物を待ち、交尾する鮎のしたたかさがある。生物が持つ二面性や複雑さを、するりと飲みこむ料理である。さらに頭は、ガリっと砕けて香ばしさを弾けさせて、顔を崩させるが、どこかにしなやかな艶もある。 聞けば、そのまま加熱したのではエレガントさがないので、マッシュルームのエキスに漬け込んでから揚げたのだという。素のままをシンプルにいただくことを信条とする日本人の潔さと、生命にエレガントさを求めるロマンチストのフランス人という、二つの感性がぶつかりあった皿は、まさにリオネル・ヴェガ氏のそのままを表現したものである。 さらにここに若林さんはなにを合わせたか。ピヒラーのグリューナー・フェルトリーナーと、ブリュノ・クレールのシャンボール・ミュジニー レ・ヴェロワイユである。鮎とオゼイユのソースを合わせ、ズッキーニを口に含んでピヒラーを飲む。すると自分は夏の川底にいて、苔に包まれていた。 次に鮎と肝のソースを合わせ、シャンボール・ミュジニーを飲む。するとどうだろう。苦味が赤ワインにふんわりと溶け、うま味が芳醇となって、色気がにじみ出る。 ああ、これがフレンス料理なのだなあ。

マッキー牧元さんの行ったお店

エスキスの店舗情報

店舗基本情報 修正依頼

予約・問い合わせ 03-5537-5580
ジャンル
  • フランス料理
  • チョコレート
  • ゼリー
  • お土産
営業時間
定休日
予算
ランチ
~15000円
ディナー
~30000円
クレジットカード
  • Amex
QRコード決済
  • PayPay

住所 修正依頼

住所
アクセス
                                        ■駅からのアクセス                        
                東京メトロ銀座線 / 銀座駅 徒歩1分(80m)
JR山手線 / 有楽町駅 徒歩6分(420m)
東京メトロ日比谷線 / 日比谷駅 徒歩6分(480m)                        

                        

座席 修正依頼

席数

30席

カウンター
喫煙 不可
※健康増進法改正に伴い、喫煙情報が未更新の場合がございます。正しい情報はお店へご確認ください。
[?] 喫煙・禁煙情報について
個室

サービス・設備などの情報 修正依頼

お店のホームページ http://www.esquissetokyo.com/