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夏が残る湿った秋の昼すぎのこと。和食でも洋食でもないような気分のまま、新橋から銀座方面へ。銀座の入り口、8丁目にあるカフェパウリスタは明治43年創業の老舗。かつて銀座の、白亜の文化拠点で作家や芸術家や新聞記者や学生たちはどんな議論を交わし、寛いだことだろう。そんな空想だけで暫しの浪漫に浸れるが、忘れてはならないのがコーヒーという飲み物である。パウリスタとは、サンパウロっ子という意味であるが、明治の時代には多くの日本人移民がサンパウロに夢を求め旅立った。想定外に過酷な環境のなか、忍耐強さと礼儀正しさをもって築きあげられたのはコーヒー農場。準日本産とも言えるコーヒー豆は地球の裏側で未来を拓いた日本人の努力の結晶なのである。そしてコーヒーを飲んだ文化人達もまた、次の時代を拓いた銀座の開拓者である。芳ばしい豆の地球規模の裏表を想えば、さて、仕方ない。午後も頑張ろうという気にもなるのである。
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