草枕

くさまくら

予算
~1000円
~1000円
最寄駅
都営三田線 / 内幸町駅 徒歩3分(190m)
ジャンル
喫茶店 カフェ コーヒー専門店 和スイーツ スイーツ
定休日
毎週日曜日 祝日
03-3597-1212

喫茶店放浪……かなり遅い時間のランチ後、久し振りに立ち寄ってみた。 此方のお店は、ランチでお気に入りのご飯の美味しいお店に行く際に、毎週何度となく前を通っている。草色の暖簾と"珈琲"と書かれた小さな看板が出ていると、"今日も営業しているな" と何となく気に掛けてしまう、そんなお店でもある。 大通りに面していながら半間ほどの小さな入口、中の様子は外からは窺い知れない。知らなければちょっと入りづらい店構えのまさしく隠れ家的なお店。新橋・虎ノ門の喧騒の中にあって、入口のドア1枚を隔てた向こう側には、静かで落ち着いた別世界の空間がある。 シックな色合いのテーブル席を暖色系の灯りがぼんやりと照らし出す。昼間でも薄暗い店内、静かにクラシック音楽が流れ、手を伸ばせば沢山の本がある昭和レトロな名曲喫茶のようなブックカフェです。 この日は入口近くの4組ほどあるテーブル席が一杯だったので、縦に細長い店内の一番奥にあるカウンター席に座った。 長いカウンターと一段低いテーブルとの隙間には、ちょうど嵌め込まれたかのように文庫本が整然と並ぶ。 メニューはコーヒーのみで至ってシンプル、ストレートコーヒーの"本日のコーヒー"と"デミタス"、ブレンドは"こいめ" "ふつうめ" "うすめ"とある意味分かりやすい選択肢となっている。それ以外は、"水出し珈琲"と此方のお店の名物でもある"牛乳珈琲"。 自家製ケーキはチーズケーキとチョコレートケーキ。和三盆のお菓子があるのも何だか珍しい。四国東部の香川、徳島で伝統的に生産されている砂糖菓子だが、マスターは四国と関係があるのだろうか…とふと余計な詮索が頭の中をよぎる。 "ふつうめ"のブレンドコーヒーをお願いした。ネルドリップでゆっくり時間を掛けて淹れてくれたコーヒーは、苦味の少ない香り豊かなコーヒーだった。 コーヒーが出てくるまでの間、整然と並んだ文庫本を手にとってみる。近くには、何故だか食に関する短編的なエッセイの文庫本が多かった。限られた時間の中では、パラパラと拾い読み出来る短編の方が良い。長編物にはまってしまうと時間を忘れてとなりかねない。 「魯山人味道」という本が目にとまり、パラパラと頁を捲る。本の周りが少し茶色に変色しており、この文庫本が辿ってきた歴史のようなものを感じる。蕎麦に関するエッセイなどあるかと探してみると、ありました「鰻の話」… 話が長くなりそうなので、内容については触れないでおこう。 店名の「草枕」は、言わずと知れた夏目漱石の小説名。冒頭部分は特に有名… 「山路を登りながら、こう考えた。」という一文に始まり、「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。」と続く。住みにくい世の中だから、せめてこのお店では寛ぎをという意味が込められていると聞いた。 小説では冒頭部分の「人の世は住みにくい」から「人の心を豊かにする芸術は尊い」という結論に向かう。 此方のお店は、決して連れ立っていく場所ではないように思う。独りでボーッと物思いに耽る、読書を通じて心を整える。心の隙間を埋めるためのサービスを提供してくれる、そんな大人のお店のような気がする。 ご馳走様でした! レトロなブックカフェ 考え事をするのに最適 大人のお店

H.Yajimaさんの行ったお店

草枕の店舗情報

店舗基本情報 修正依頼

予約・問い合わせ 03-3597-1212
ジャンル
  • 喫茶店
  • カフェ
  • コーヒー専門店
  • 和スイーツ
  • スイーツ
営業時間
定休日
予算
ランチ
~1000円
ディナー
~1000円
クレジットカード
不可

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住所
アクセス
                                        ■駅からのアクセス                        
                都営三田線 / 内幸町駅 徒歩3分(190m)
東京メトロ銀座線 / 虎ノ門駅 徒歩4分(290m)
東京メトロ丸ノ内線 / 霞ケ関駅 徒歩4分(290m)                        

                        

座席 修正依頼

席数

17席

カウンター
喫煙 不可
※健康増進法改正に伴い、喫煙情報が未更新の場合がございます。正しい情報はお店へご確認ください。
[?] 喫煙・禁煙情報について
個室

03-3597-1212