蕪木

かぶき

予算
~1000円
~1000円
最寄駅
つくばエクスプレス / 新御徒町駅 徒歩6分(470m)
ジャンル
カフェ コーヒー専門店 スイーツ チョコレート
定休日
毎週火曜日 毎週水曜日

店舗正面と向き合う。 重厚な扉以外、何もない。 いや、小さな照明の下に、小さなプレート。 繊細な書体で記された「蕪木」の文字が、読み取れる。 扉のかたわら、足元にも、小さな板が立て掛けられている。 屈み込むようにして読み取る。 黒い板の殆んどを余白とする、小さな文字で、「営業中」とだけ記されいる。 此処は、台東区鳥越にある、珈琲とチョコレートのお店なのだが、そんなことは、何処にも書かれていない。 扉を押し開ける。 珈琲焙煎師であり、チョコレート技師である店主が、静かに出迎えてくれる。 店主は、珈琲、カカオ、チョコレートの研究・開発・指導に携わって来られた方。 此処は、そんな店主が、2016年11月7日に開いた店舗。 錬金術の工房、若しくは、主人と客が向かい合う茶室と言って良い趣き。 珈琲、若しくはチョコレート色に沈み込む店内。 奥行きのあるカウンターを挟んで、店主と相対する。 僅かな照明の下、焙煎機や、磨き込まれた金属器が、光を放っている。 流れるピアノソロは、無音以上に静か。 ブレンド珈琲三種から、メニュートップの、「オリザ」650円を選択。 これに合わせる「無垢チョコレート」200円も三種あるのだが、その選択は、店主にお願いした。 カウンター上に、金銀銅の三色に輝く茶筒状の金属器が置かれている。 これに、ブレンド珈琲三種の豆が、入っている。 豆を、木皿に取り出し、検分する。 音の静かな電動ミルに通し、ネルドリップ。 湯は、注意深く注ぎ込まれる。 珈琲の粉が、湯を吸ってネルの中を上がって来る。 しかしながら、珈琲は、ネルの中にとどまり、下のサーバーには降りて来ない。 ところが、ネルの中身が、その縁に達し、更に膨れ上がろうとした瞬間、堰を切ったように溢れ出してくる。 カップを温めていた湯を切り、布で拭う。 珈琲をサーバーからカップへ注ぎ込む。 そして、客へと差し出す。 その所作には、一切の無駄がない。 繊細で、優雅。 珈琲を口にした瞬間、目の奥に、華やぎのある鮮やかな色彩を感じた。 目を閉じると、今度は、色彩ではなく、凛とした余韻が広がる。 店主が選んでくれた「無垢チョコレート」は、「果香」。 一切れを。口に含み、歯を立てる。 割れる瞬間、赤みがかった光が見えた。 鮮やかな酸味。 次の一切れは、口中で溶かしてみる。 カカオ分が70%もありながら、木苺のような味わいが滑らかに広がり、満たされる。 芳醇な至福の時。 願わくは、この甘美たる安らぎが、とこしえたらんことを。

南 たすくさんの行ったお店

蕪木の店舗情報

店舗基本情報 修正依頼

ジャンル
  • カフェ
  • コーヒー専門店
  • スイーツ
  • チョコレート
営業時間
定休日
予算
ランチ
~1000円
ディナー
~1000円

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住所
アクセス
                                        ■駅からのアクセス                        
                つくばエクスプレス / 新御徒町駅 徒歩6分(470m)
JR中央・総武線 / 浅草橋駅 徒歩7分(560m)
都営大江戸線 / 蔵前駅 徒歩9分(670m)                        

                        

座席 修正依頼

席数

10席

(2名卓×2 カウンター6席)

カウンター
喫煙 不可
※健康増進法改正に伴い、喫煙情報が未更新の場合がございます。正しい情報はお店へご確認ください。
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個室

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お店のホームページ http://kabukiyusuke.com
X(Twitter) https://twitter.com/kabukiyusuke