「日本料理は総合芸術、コースを通して判断されるべき」料理、器、設え、まで全てを監修する永坂オーナーの言葉。 日本各地最高の食材が昇華され価値ある骨董の器で供される。 蟹の皿は安土桃山時代(1573-1603年)の古備前の陶板、日本に3つ現存し、2枚は古美術商が、その1つが青草窠に。 「もはや仕事を感じさせないほど洗練された味」 当日届いた間人の蟹は透き通った甘味を持ち、三重のトップ日本酒である而今と素晴らしい相性をみせる。 而今と蟹との相性は一つの到達点と言える。 海から歩いて15秒程に蔵がある森嶋は不思議と魚介類とよく合う。よって唐墨、キャビアにも当然に合う。森嶋のミネラル感が魚介の味を引き出す。 日本海の黒鮑には日本酒界のスティーブ・ジョブズこと新政のエクリュを。木桶、生酛由来の複雑さが緻密に組み合わさる、特に肝との相性は特筆するほどに素晴らしい…。 高知あか牛ビフカツには尾張が誇る銘酒、義侠がガッチリと肩を組む。肉の旨味と酒の旨味が均衡を保つ、力のある素材には力のある酒を、がこの世界のルールだ。 ただし、ただ濃ければ良いというものではない。 日本料理の延長線に立つ小振りでピュアな牡蠣と清い味のみむろ杉は何とも洒脱な味。引き立てるとはこのこと。 小松弥助オマージュ白子ポタージュは白子の風味が凝縮した完結した世界。 後半の楽しみである焚き合わせには、イチローも毎年飲む静岡が誇る銘酒、磯自慢のブルー。 海老芋の品ある旨味に磯自慢ブルーの練れた旨味が重なる。 玄米と宮崎キャビアの組合せには目から鱗が落ちた。玄米を噛んで滲み出る旨味はキャビアの繊細な塩味と出会い昇華する。 大切なのは知ることではなく考えること、 いつも何の日本酒が合うのかを考えている。 青草窠の最上の料理の数々に日本酒を代表する銘柄を合わせるのは酒屋としてアドレナリンが出る瞬間。 最後の〆古都華と最も愛するデザートワインであるイケム96年、この相性は割愛させて頂く。 #日本酒 #青草窠 #日本料理 #ワイン
口コミ(20)
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【30回めの結婚記念日ー息子と3人で】 お気に入りのこの店で記念日の会食を過ごすことが増えている。今回はひとり3万円のおまかせ。いつも通り美味しい。ど真ん中の王道懐石が好きです。本日は器を含め、しっかり説明頂きました。のど黒炊き込みご飯が一番美味しかったかな。 ○兵庫津居山漁港ズワイガニ蟹味噌酢 ○白川甘鯛胡麻豆腐そら豆すり流し 名月椀 ○刺身ー伊勢海老、大分赤貝、ばくだいオカヒジキ、黄身醤油、デレフト皿 ○赤飯唐墨、干生姜梅酢 瓢椀 ○八寸ーこのわた、トコブシ、赤ナマコ、タラの芽、みる貝、大根黄身巻き、そら豆、丸三宝 ○虎河豚の白子、葉わさび、新玉ねぎの西京庵柚子釜焼き ○鮎魚女の蕪蒸し 春の七草蓋物 ○近江牛シャトーブリアン塩焼 明時代巻貝 ○のど黒の炊き込みご飯 ○白つぶ餡、いちご、干し柿、白玉、さつま芋、抹茶 ○オレンジゼリー #ミシュラン2つ星 #招福楼出身
【王道の懐石は裏切らない】 全てが王道、全てが逸品、同じ客に二度と同じものは出さない。招福楼出身のこちらが和食のmy best 白眉です。 ①渡り蟹キクラゲ黄菊のジュレ酢かけ こんなに美味しい渡り蟹は初めてです。蟹味噌も添えてあります。ずわいに負けない味と思いました。蟹の甲羅を器に見立てています。甲羅を酢に漬けて柔らかくして逆に反らせたようです。 ②白河甘鯛と松茸、焼き胡麻豆腐のお椀 甘鯛の中の白眉。白河甘鯛のお椀、言わずもがなの旨さです。 ③お造り 鮪と皮剥の肝醤油、莫大 鮪はカマトロでしょうか。角が立った歯応えのある鮪です。皮剥は身が分厚くて食べ応えがあります。肝もゴロっと切り分け、大物を切れ味鋭い包丁で捌いた逸品。刺身のツマは莫大という木の実をふやかしたもの。 ④穴子とムカゴの飯蒸し、舞茸、銀杏 冷たい料理と温かい料理が交互に供されます。全ての素材をシンプルに香りと季節を感じながら頂きます。 ⑤八寸 マスカットの白和え、無花果のゴマだれ、生麩味噌くるみ、赤こんにゃく、新じゃが、フルーツほおずき、南瓜、甘藷、海老湯葉巻き、枝豆 無花果にかけた胡麻味噌の味が最高です。 ⑥生トウモロコシジュース 生の玉蜀黍の搾り汁。驚くほど甘いです。生というのは伝わりますが、青臭さは全く感じません。 ⑦焼き帆立と蓮根もち 貝柱の一本一本の繊維が感じられる焼き帆立の下に蓮根餅。絶妙の組み合わせ、食感です。 ⑧岩カキの卵〆 驚いたのは岩牡蠣のミルキーさともう一つ。正直、この調理法はどうかと思いましたが、卵とじひとつ取っても違うんですね。すっきり澄んだ旨味は経験したことはありません。 ⑨桜エビご飯と赤出汁 春と秋が旬の桜エビご飯、赤出汁は中の若芽の旨さに家族一同感動。 ⑩栗の茶巾絞りと抹茶 中に漉し餡が入っています。甘さ控えめ、こちらの水菓子は素晴らしい。名品です。 奇をてらわず、素材の持ち味をストレートに引き出す、こちらの会席は何度来ても、色褪せません。今回は昼の15000円を家族4人で。豊かな時間を味わいました。今年もMY BEST1です。
広尾、天現寺橋近くの青草窠さんへ。某イタリア料理の名門を営む店主からオススメいただき予約。店主は東京丸ビルの招福楼ご出身です。格式高い日本料理店のような雰囲気を想像してましたが、コンクリート打ちっ放しや白い壁、薄い色の木を使用し少しモダンな印象も残す。カウンターや個室もありいろいろな用途に使える。 コースは季節の料理がたっぷりです。秋だけに蟹、キノコ、柿、牡蠣、銀杏等をたっぷりいただきました。どれも美味しくて非常に良い気分です 次はいつお邪魔しようか。
招福楼出身のご主人が紡ぐ逸品の数々、ミシュラン二つ星の名店にご縁あって招待されました。このようなお店に自分の力で年に一度は家族を連れて来たいと思います。ランチは7000円からということですが、夜はナイナイのゴチになります状態になることは疑いありません。 ビジネスのお相手との会食ですので、写真は遠慮気味に…。撮れなかったものもあります。お品書はありませんし、料理の説明も求めなければありませんので、記憶を辿って書いてみますが、雲丹を使った一品どうしても思い出せないものがあります。先付からデザートに至るまで、全てがシンプルかつ圧倒的質感の逸品でした。 人生で恐らく一番高額かつ美味しい食事でした。 同じ客には二度と同じものは出さないとのことです。 いつか、予約する時は今日のことを告げて来訪したいと思います。 ミル貝と花ワサビのお浸し お造り(鯛、赤貝) 甘鯛と河豚の白子焼のお椀 穴子の飯蒸し 八寸 茶振り海鼠の酢漬け、生唐墨、白えび、ばちこ、 空豆 ほか 焼き物 筍と蓮根餅 桜海老の炊き込みご飯と赤だし 和菓子 柑橘のゼリー 2017.4.11 #夏休みキャンペーン #広尾のミシュラン和食 #名店中の名店