メインの100%アボカドジュースは「爽やかで甘く、濃厚」。930円からの品書きに引かないで。「他だとこれは遥かに高い」--- (長文雑感) ギラギラしたラブホテルが乱立する歌舞伎町の奥地にたたずむ、落ち着いた純喫茶の明かり。 それがマルスの目印だ。 中に入ると、風景画が飾られたシックな佇まいとフルーツの心地よい酸味が僕を落ち着かせてくれる。 創業者であり今は亡き先代マスターの描かれたものらしい。印象派なのだろうか。 現在、店を切り盛りされているのは、先代マスターの奥さん。戦前生まれの方だ。 メニューはジュースのみ。 最低価格930円スタートという、おそらくジュースでこれ以上高い店だと僕は銀座の資生堂パーラーくらいしか思いつかない。 そして、メインメニューは看板にも書かれている「アボカドジュース」だ。 そう、別名「森のバター」と呼ばれる、あのこってりとした果物のこと。 それを100%のジュースにするという。 出てきたものは、クリームメロンジュースみたいな、妙に白っぽい緑なジュース。 初めて見たときの率直な感想。「なんじゃこりゃ」。 で、おもむろにひとくちすすった瞬間。 それが、その後の僕の価値観・主に美意識がひっくり返る分岐点になった。 アボカドなのに甘い!舌にしっかり滑らかに、絡まるように甘さが滑って行く。 なのに、蒼いままの柑橘によくある爽やかな香りも交じって「濃いのにあっさり」。 矛盾極まりない、本来ありえないであろうものが、現実の僕の舌の上を通り、喉をすりぬけ、「うまい」と感じている! ・・・話を聞くと、このアボカドジュースは「仕入れてからジュースにするまでの見極めがすべて」とのこと。 最上のアボカドを仕入れる目と、仕入れてから店に置かれて「ジュースに今すべきタイミングのアボカドを見極める目」という二つの目が要求されるのだとか。 この目を手に入れるのは「勘」。 マルスは、アボカドを筆頭にして他のフルーツジュースも「磨かれた勘」のみでこの味を何十年も練り上げてきた。 戦後何もない新宿で店を立ち上げ、当時誰も知らないであろうアボカドに目をつけ、夫婦そろってジュースの無料配布にいそしんだ日々・・・。 バブルの時の浮かれっぷりを横目に、ひたすらにジュース一筋・・・・・・。 ・・・マルスは、美学だけで激動の戦後を駆け抜けた。 ・・・僕は今まで何をやっていた? たかが一杯のジュースだけど、ここまで価値観の転換を迫られたジュースは・・・いや、料理は今までなかった。 けど、美学そのものが、舌の上を通った。 それが、あった。 もう、変わらざるを得なかった。 あれから3年。 少しは、マルスの足元へ近づけた気がします。 まだまだ、遥か遠くのようにも思えますけど、あの日飲んだアボカドジュースの衝撃は、今では遠くからでも見える灯台のように、美学の目標のひとつです。 (他感雑感) 長すぎましたw 主観入りまくりですが、思い入れがあまりに強すぎる店なのでご容赦ください。 アボカドジュースの他は、基本的に季節の旬のジュースがオススメです。 4月5月のグレープフルーツジュースは「酸っぱくない、ひたすらに甘い100%もの」が出てきます。 これ飲んだらスーパーのグレープフルーツ買えませんよ!w あと、電話番号は「非公開」です。 ご容赦ください。
アボカドジュースが名物、昭和レトロな雰囲気の老舗生ジュース専門店
口コミ(1)
天然果汁ヲ作ル店 マルスの店舗情報
店舗基本情報 修正依頼
ジャンル |
|
---|---|
営業時間 | |
定休日 | |
予算 |
|
住所 修正依頼
住所 | |
---|---|
アクセス |
■駅からのアクセス 西武新宿線 / 西武新宿駅 徒歩4分(280m) 都営大江戸線 / 新宿西口駅 徒歩7分(490m) JR山手線 / 新大久保駅 徒歩8分(570m) |
更新情報
- 最初の口コミ
- Daishi Moriwaki
- 最新の口コミ
- Daishi Moriwaki
- 最終更新
※ 写真や口コミはお食事をされた方が投稿した当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
※ 移転・休業・閉店・重複・リニューアルのご報告に関しては、
こちらからご連絡ください。
※ 店舗関係者の方は
こちらからお問合せください。
※ PayPayを使いたいお店をリクエストをする際は
こちら
からお問い合わせください。