
四條真流儀式包丁の師範であり現代の名工や黄綬褒章を受章されている岩手の調理師会の重鎮 加藤綱男さんが営まれる料亭『新亀家』さん。料亭というと敷居が高そうに感じますがリーズナブルな値段で當店の味を愉しむことが出来るのが昼餉に供されている『亀甲弁當』です。弁當とは云うものの塗り盆の上に乗せ供される費用対満足度の高いもので主役は中央に配された亀甲型の三段の重。上段には海老に季節の野菜の天ぷら、中段には炊き合わせ、下段には造りが盛り込まれ他に茶碗蒸しにごはん、味噌汁、香の物、食後の水菓子までついて値段は千円と五十円ナリ。使われている素材は前夜の落し等を有効活用し調理師学校で学ばれている若き料理人の卵の方々の実践実習の一貫として作られた料理ですが、この値段で色々な味を楽しむことが出来る訳ですから余り多くを求めてはいけません。割り切って戴くなら全く申し分の無い内容だと思います。⭐×3.3